周辺の公示価格や取引価格が分かっても、買いたい土地や売りたい物件とは意外と距離が離れていて、参考にならない場合や比較が難しい場合があります。そんな場合は、国税庁の路線価を参考にすると良いでしょう。路線価は、各地の税務署が、道路の広さや立地条件、利便性などに応じて、路線毎に土地の財産評価の基準を、千円単位で示したものです。知りたい物件の価格は、次に示す式を用いて、公示物件や取引物件の価格と各路線価の比率から推定することが出来ます。
・調査物件の公示価格≒公示物件の公示価格÷公示物件の路線価×調査物件の路線価
・調査物件の取引価格≒取引物件の取引価格÷取引物件の路線価×調査物件の路線価
なお、取引価格(実勢価格)、路線価(相続税評価額)、固定資産税評価額は、地価公示価格または基準地価格と、一般に次のような関係にあると言われています。しかし、実際にはこれと大きく異なる物件もありますので、注意が必要です。
・取引価格(実勢価格)≒地価公示価格または基準値価格×1.0〜1.5倍
・路線価(相続税評価額)≒地価公示価格または基準値価格×0.8倍
・固定資産税評価額≒地価公示価格または基準値価格×0.7倍
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